化学だいすきクラブ

君も化学者! 銀の結晶を作ろう!

君も化学者! 銀の結晶を作ろう!

実験は必ず大人と一緒に行ってください。実験するときは,保護めがねを着用してください。

この記事を書いた人: 渡辺真伍
開智日本橋学園中学・高等学校

準備するもの

  • 2 %硝酸銀水溶液
  • エナメル線
  • ニッパー
  • 試験管
  • 試験管立て
  • 紙やすり
  • たこ糸
  • つま楊枝ようじ
  • はさみ
  • 駒込ピペット

実験方法1

実験方法1: 3〜4 cmほどに切ったエナメル線を紙やすりで磨き,エナメル線の先をU字型に曲げる

3〜4 cmほどに切ったエナメル線を紙やすりで磨き,エナメル線の先をU字型に曲げる

実験方法2

実験方法2: 試験管の長さより少し長く切ったたこ糸の一方の先を<strong>実験方法1のエナメル線の曲げたところに結びつけ,もう一方の先を爪楊枝の真ん中に結びつける

試験管の長さより少し長く切ったたこ糸の一方の先を実験方法1のエナメル線の曲げたところに結びつけ,もう一方の先を爪楊枝の真ん中に結びつける

実験方法3

実験方法3: 試験管に硝酸銀水溶液5 mLを入れ,試験管の口のところに爪楊枝を置き,エナメル線全体を硝酸銀水溶液にひたす <strong><アドバイス>たこ糸が長すぎた場合,爪楊枝にたこ糸を巻いてエナメル線の高さを調節する。たこ糸が短すぎた場合,硝酸銀水溶液の量を増やす

試験管に硝酸銀水溶液5 mLを入れ,試験管の口のところに爪楊枝を置き,エナメル線全体を硝酸銀水溶液にひたす

<アドバイス>たこ糸が長すぎた場合,爪楊枝にたこ糸を巻いてエナメル線の高さを調節する。たこ糸が短すぎた場合,硝酸銀水溶液の量を増やす

実験方法4

実験方法4: しばらくそのままにして,試験管内の変化を観察する

しばらくそのままにして,試験管内の変化を観察する

実験の解説

銀樹
銀樹

この実験は,金属原子の種類によってイオンへのなりやすさが異なることを利用しています。硝酸銀AgNO3水溶液中には銀イオンAg+が溶けていて,エナメル線のエナメルを剥がしたものは銅Cuでできています。エナメル線を硝酸銀水溶液に浸すと,銀は銅よりもイオンになりにくいため,銀イオンが銅原子から電子を受け取って銀原子Agとなり,金属光沢のある銀の結晶ができます。今回の実験でできた樹木のように育った銀の結晶を銀樹と言います(写真)。一方,銅原子は銀イオンに電子を渡したため銅イオンCu2+となり,水溶液中に溶けます。水溶液がわずかに青色になるのは,この銅イオンの色です。

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化学だいすきクラブニュースレター第46号(2020年12月1日発行)より編集/転載

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