君も化学者! 電池を作ってモーターを回そう!
電解質の水溶液と2種類の金属板で簡単な電池ができます。この電池でモーターを回してみよう!
実験は必ず大人と一緒に行ってください。実験するときは,保護めがねを着用してください。
準備するもの
- 約5 %のうすい塩酸*1
- 銅板と亜鉛板(約15 cm×4 cm)
- 300 mLビーカー
- 発泡ポリスチレンの板(約5 cm×10 cm×1 cm)*2
- プロペラ付きモーター*3
- クリップ付き導線2本
- カッターナイフ
- カッターマット(新聞紙などでもよい)
*1 塩酸の準備,取り扱い方法は,学校の先生に相談してください
*2 厚さ1 cmの発泡ポリスチレンの板を約5 cm×10 cmに,カッターナイフで切って準備する
*3 ボルタ電池や果物電池用のもの
実験方法1
発泡ポリスチレンの板(約5 cm×10 cm×1 cm)に,約3 cmの間隔をあけて切れ込みを入れる
【注意】カッターナイフを使うときは,カッターマットの上で行うこと
実験方法2
実験方法1の発泡ポリスチレンの板に銅板と亜鉛板を差し込む
実験方法3
実験方法2の2枚の金属板とプロペラ付きモーターをクリップ付き導線でつなぐ
実験方法4
ビーカーの半分くらいまでうすい塩酸を入れる
実験方法5
実験方法3の装置を実験方法4のビーカーに静かにかぶせ,プロペラの回転の様子を観察する
実験の解説
電解質の水溶液に2種類の異なる金属板を入れると,化学変化が起こり,電気エネルギーを取り出すことができます。化学反応にともなうエネルギー変化を電気エネルギーとして取り出す装置が電池(化学電池)です。この実験では,銅板の表面で水素が発生し,亜鉛板はゆっくりと溶けだします。塩酸の代わりに,レモンなどの柑橘類やパイナップル,市販のジュースなどを使っても,このような電池を作ることができます。
一方で,砂糖やエタノールなど非電解質の水溶液では化学変化がスムーズに進まず,電池になりません。水溶液の種類や濃度を変えて,プロペラの回転の様子を比較してみましょう。
化学だいすきクラブニュースレター第38号(2018年4月1日発行)より編集/転載