化学だいすきクラブ

家庭でトライ!! 黄色い卵をつくってみよう!

タマネギを料理に使うとき,タマネギの皮は捨ててしまいます。この実験ではタマネギの皮をつかって,白い卵を染めてみましょう。このとき,ミョウバンを使うと卵を黄色にすることができます。

この記事を書いた人: 肆矢浩一
アドバイザー

準備するもの

準備するもの: ゆで卵1個,タマネギ3個,焼ミョウバン*,鍋,ボウル,ざる,小さじ,計量カップ
  • ゆで卵1個
  • タマネギ3個
  • 焼ミョウバン*
  • ボウル
  • ざる
  • 小さじ
  • 計量カップ

*焼ミョウバンはスーパーマーケットで購入できます

注意:ゆで卵は殻をむかないでください。

実験手順1

実験手順1: タマネギの皮をむき,鍋に入れる。さらに,鍋に500 mLの水を入れ,15分間煮る。

タマネギの皮をむき,鍋に入れる。さらに,鍋に500 mLの水を入れ,15分間煮る。

実験手順2

実験手順2: 煮汁はざるを使ってボウルに移し,小さじ1杯のミョウバンを加える。

煮汁はざるを使ってボウルに移し,小さじ1杯のミョウバンを加える。

実験手順3

実験手順3: 煮汁の中にゆで卵を入れ,転がしながら10分間浸す。

煮汁の中にゆで卵を入れ,転がしながら10分間浸す。

実験手順4

実験手順4: 水でよく洗い,できあがり。 写真左:<strong>ミョウバンを使った卵 写真中:<strong>ミョウバンを使っていない卵 写真右:<strong>染色していない卵

水でよく洗い,できあがり。

写真左:ミョウバンを使った卵

写真中:ミョウバンを使っていない卵

写真右:染色していない卵

解説

タマネギの皮は,ケルセチンという色素が含まれていて茶色をしています。色素が卵の殻に結合することによって,卵が染まります。

一方,卵の殻は,おもに炭酸カルシウムからできています。炭酸カルシウムは,身近なところでは石灰石,大理石,チョークの成分となっています。

この実験では,タマネギの皮から抽出してつくった色素水溶液に,卵を浸します。このときミョウバンを加えると,ミョウバンから生じるアルミニウムイオンの働きで,黄色の卵ができあがります。ミョウバンを加えない場合は,卵はうすく茶色に染まりますが黄色にはなりません。ミョウバンは,色素を殻によくくっつけさせたり,発色させたりする働きをします。

参考にしたもの

  • 山崎昶「これはびっくり!化学マジック・タネ明かし」講談社,1988年,pp.77-82.

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化学だいすきクラブニュースレター第15号(2010年6月20日発行)より編集/転載

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