化学だいすきクラブ

家庭でトライ!! 大気圧でペットボトルをつぶす?

私たちは,普段は感じていませんが,常に大気圧によって外から押されています。今回の実験は,この大気圧を利用した実験です。普段は感じていない大気圧がどのくらい大きいのか実感できる実験です。

この実験では,ペットボトルはホット用のものを使ってください。

この実験では湯を使うので,火傷に注意しましょう!

この記事を書いた人: 宮本一弘
アドバイザー

準備するもの

準備するもの: ペットボトル(ホット用),ポットの湯,ロート,針金,ガムテープ,軍手
  • ペットボトル(ホット用)
  • ポットの湯
  • ロート
  • 針金
  • ガムテープ
  • 軍手

*ペットボトルはホット用を使用すること。ホット用のペットボトル以外を実験で使用すると,ペットボトルが,湯の熱で変形してしまい実験が上手く出来ません。

実験手順1

(写真1.1)空のペットボトルに,湯を1/4程度入れる。(写真1.1)空のペットボトルに,湯を1/4程度入れる。(写真1.2)針金でロートを支える枠と取っ手を作り,取っ手にガムテープを巻く。これを使って実験を行い,湯が手にかからないようにすること。(写真1.2)針金でロートを支える枠と取っ手を作り,取っ手にガムテープを巻く。これを使って実験を行い,湯が手にかからないようにすること。

空のペットボトルに,湯を1/4程度入れる。(写真1.1)

火傷に注意。

針金でロートを支える枠と取っ手を作り,取っ手にガムテープを巻く(写真1.2)。これを使って実験を行い,湯が手にかからないようにすること。

実験手順2

実験手順2: ペットボトルの蓋をして,よく振る。 このときペットボトルは熱くなっているので,軍手を着用すること。

ペットボトルの蓋をして,よく振る。

このときペットボトルは熱くなっているので,軍手を着用すること。

実験手順3

実験手順3: ペットボトルの蓋をあけて,湯を流しに捨てる。手順1〜3を2〜3回繰り返す。

ペットボトルの蓋をあけて,湯を流しに捨てる。手順1〜3を2〜3回繰り返す。

実験手順4

(写真4.1)湯を捨てたら,ペットボトルの蓋を閉めて放置する。(写真4.1)湯を捨てたら,ペットボトルの蓋を閉めて放置する。(写真4.2)すぐに,ボコッ!ボコッ!と音をたてながら,ペットボトルが潰れていきます。(写真4.2)すぐに,ボコッ!ボコッ!と音をたてながら,ペットボトルが潰れていきます。

湯を捨てたら,ペットボトルの蓋を閉めて放置する。(写真4.1)

すぐに,ボコッ!ボコッ!と音をたてながら,ペットボトルが潰れていきます。(写真4.2)

解説

ペットボトルが,突然,ボコッ!ボコッ!と音をたてながらつぶれていきます。これは何故なのでしょうか?

実験手順1〜3で,ペットボトルに湯を入れてよく振り,その後その湯を捨てます。この手順を2〜3回繰り返します。この手順は,ペットボトルの中を,一部の湯が状態変化して生じた気体の水蒸気で満たすために行っているのです。ペットボトルの中を水蒸気で満たした後,蓋を閉めて放置すると冷えていき,気体の水蒸気が液体の水に状態変化していきます。蓋が閉まっているため空気が入れず,ペットボトルの中の気体が減少し,中の圧力がだんだんと小さくなります。やがて,ペットボトルの外側にある空気の圧力,つまり大気圧によって,ペットボトルがつぶされるのです。この実験で,大気圧の大きさが実感できますね。

小学生以下の皆さんは,大人といっしょに実験をしましょう!

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化学だいすきクラブニュースレター第13号(2009年10月15日発行)より編集/転載

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