
家庭でトライ!! 生パイナップル入りゼリーはかたまらない?
皆さんはゼリーが何でできているか知っていますか? ゼリーの多くはゼラチンというタンパク質を含み,そのゼラチンが水をとじこめてかたまってできています。今回はゼラチンを使って,生のパイナップルと熱したパイナップルを入れた2つのゼリーのかたまり具合を観察してみましょう。
小学生以下の皆さんは,大人といっしょに実験をしましょう!
用意するもの

- ゼラチン(市販の粉末状のもの)
- パイナップル*(カットされたもの)
- ポットに入ったお湯
- ナイフ
- ステンレスボウル(どんぶりなどでもよい)
- プリンカップ2個
- マグカップ
- 箸
*缶詰のパイナップルは使えません。必ず生のパイナップルを使いましょう。
実験手順1

マグカップに適当な大きさに切ったパイナップルを入れ,ポットから熱湯を八分目ぐらいまで注ぎます。10分程度放置したあとにお湯を捨てます。この操作を2回繰り返します。
*やけどに注意
*生のパイナップルもあとで使用するので,パイナップルを全て熱しないようにしましょう。
実験手順2

ステンレスボウル(どんぶりなどの瀬戸物でもよい)にマグカップ1杯半(約300 mL)程度の熱湯を注ぎ,ゼラチンの粉末約5 gを加えたのち,箸などでよくかき混ぜて溶かします。
*やけどに注意
実験手順3

溶かしたゼラチンを少し冷ましてから,プリンカップに流し込みます。ゼラチンを入れた容器2つのうち片方には適当な大きさに切った生のパイナップルを入れ,もう一方には実験手順1の熱したパイナップルを入れます。
実験手順4

冷蔵庫で1時間程度冷した後,2つのかたまり具合を観察しましょう。
※熱したパイナップルを入れた方はかたまりますが,生のパイナップルを入れた方はかたまりません。
実験の解説
ゼラチンはコラーゲン由来のタンパク質が主成分です。そして,パイナップルにはブロメライン,キウイにはアクチニジン,パパイヤにはパパインというタンパク質分解酵素が含まれます。このため,これらの果物を生で入れたゼリーを作ろうとしても,それぞれの酵素がゼラチンを分解してしまい,うまくかたまりません。しかし,酵素は熱に弱いものが多く,実験のようにパイナップルを熱するとタンパク質分解酵素が壊され(失活といいます),ゼラチンは分解されなくなるので,うまくゼリーを作ることができるのです。なお,缶詰のパイナップルがこの実験に使用できないのは,熱湯で殺菌しているためにタンパク質分解酵素が壊されてしまっているからです。
化学だいすきクラブニュースレター第10号(2009年1月20日発行)より編集/転載