家庭でトライ!! 料理をしながら酸性orアルカリ性?
ナスをゆでると,ゆで汁が緑色になります。このゆで汁は,ふつうは捨ててしまいますが,捨てずにこれを使って,キッチンにあるものがそれぞれ酸性なのかアルカリ性なのか,それともどちらでもない中性なのかを調べてみよう。
注意①包丁や火の取り扱いにはじゅうぶん注意しよう
注意②自分で調べた液体どうしを混ぜてはいけません。
小学生以下の皆さんは,大人といっしょに実験をしましょう!
用意するもの
- ナス(2,3本)
- 包丁
- まな板
- 鍋
- コップ(透明なものがよい)
- ペットボトル
- 食酢
- 重曹(ふくらし粉)
実験手順1
ナスを適当な大きさに切ります。
実験手順2
鍋でお湯を沸かし,切ったナスを入れ5分間ほどゆでます。
(ゆで汁が青緑色になってきます。)
実験手順3
火を止めてナスを鍋から取りだします。ゆで汁はじゅうぶん冷めるまでしばらく置いておきます。
(ゆでたナスは,捨てずに料理に使おう!)
実験手順4
ゆで汁が冷めたら,ペットボトルなどに入れておこう。
(ペットボトルにナスのゆで汁が入っていることがわかるようにペンで書いておくなどしておこう。保存する場合は冷蔵庫に入れよう。なるべく早く使うこと。)
実験手順5
ナスのゆで汁をコップに少量入れ,そこに食酢を2,3滴たらしてみます。青緑色が赤みがかります。これは,食酢が酸性であるために起こる現象です。
実験手順6
ナスのゆで汁を別のコップに少量入れ,重曹(ふくらし粉)を一つまみ入れてみます。青緑色が黄色みがかります。これは重曹(ふくらし粉)がアルカリ性であるために起こる現象です。
実験手順7
このようにして,レモン果汁,食器洗い用洗剤,炭酸水やインスタントラーメンのゆで汁などが酸性かアルカリ性かを調べてみよう。
(色の変化がない場合は中性ということを示しています。)
実験の解説
写真に示したように,ナスのゆで汁に加えたものが酸性なら赤色,アルカリ性なら黄色と変化します。これは,ナスの皮に含まれるアントシアニンという成分が酸性やアルカリ性によって色を変えるからです。紫キャベツや赤シソなどでも同じようにして酸性・アルカリ性を調べることができます。
化学だいすきクラブニュースレター第9号(2008年10月10日発行)より編集/転載