家庭でトライ!! 真空保存容器を使った実験
お菓子の袋をあけてそのままにしておくと,お菓子の味が変わってしまったり,湿気てしまったりします。これは,お菓子の油分が空気中の酸素で酸化されたり,水分で湿気たりするからです。これらの変化をできるだけ防ぐために,真空保存容器を使います。この容器は,付属のポンプを使って容器内の空気を抜き,酸化や湿気たりする原因の酸素や水分を減らします。真空保存容器内の空気を抜くと,空気がうすい状態になります。今回は,この真空保存容器を使った実験をしてみましょう!
小学生以下の皆さんは,大人といっしょに実験をしましょう!
用意するもの
- 真空保存容器
- お菓子の袋(未開封のもの)
- 中性洗剤
- ティッシュペーパー
- ガラスのコップ2個(1個は無色透明なもの)
- お湯
- 軍手
実験1 お菓子の袋をふくらます実験
実験手順1
お菓子の袋を,真空保存容器に入れる。
実験手順2
ポンプを動かし,中の空気を抜く。
→お菓子の袋がパンパンにふくらむ
実験2 加熱しないでお湯が沸騰!?
実験手順1
中性洗剤を水で10倍程度にうすめ,洗剤の水溶液をつくる。洗剤の水溶液を浸したティッシュペーパーで,保存容器の内側を拭く。
実験手順2
ポットのお湯を,無色透明なガラスのコップに7分目まで入れる。このときコップを持つ手には軍手をする。
実験手順3
真空保存容器に実験手順2のコップを入れ,コップの中で沸騰が始まるまでポンプを動かし,中の空気を抜く。
→コップの中のお湯が沸騰する
実験の解説
真空保存容器内の空気を抜くと,容器内の空気がうすい状態になり,気圧が低くなります。実験1では,お菓子の袋の中の気圧より容器内の気圧の方が低くなるので,袋の中の気体に押されて袋がパンパンにふくらみます。高い山の上も気圧が低いので,そこにお菓子の袋を持っていくと,袋がパンパンにふくらみます。
お湯は100 ℃になると沸騰します。ポットの中のお湯は100 ℃よりは低い温度ですので沸騰しません。ところが,真空保存容器に入れて気圧を低くすると沸騰が始まります。これは,気圧が低くなると,液体の沸点は下がる性質があるからです。
実験2のように,気圧が低くなるとお湯が100 ℃より低い温度で沸騰することを,減圧沸騰といいます。山の上ではお湯をわかすと100 ℃より低い温度で沸騰し,お湯の温度は100 ℃にはならないのです。実験2の手順1の中で,洗剤の水溶液に浸したティッシュペーパーで容器内を拭くのは,お湯の湯気で容器が曇るのを防ぐためです。
化学だいすきクラブニュースレター第7号(2008年4月20日発行)より編集/転載