君も化学者! 缶で作る これが本当の「缶電池」?
実験は必ず大人と一緒に行ってください。実験するときは,保護めがねを着用してください。
準備するもの
- 飽和食塩水*
- 缶詰の空き缶(高さ10 cmくらい)
- クリップ付き導線2本(赤と黒を1本ずつ)
- 炭素棒
- 電子オルゴール
- 軍手
- 紙やすり
*水200 mLに食塩55 gくらい加えて,ガラス棒でよくかき混ぜて溶かす。このとき,溶け残りがあってもよい。
実験方法1
缶の内側と縁を,紙やすりでみがき,金属を露出させる
<注意>缶の切り口に注意、軍手をはめて作業すること
実験方法2
飽和食塩水を缶の8分目まで入れる
実験方法3
電子オルゴールに,クリップ付き導線をつなぐ
実験方法4
黒い導線を缶の縁につなぐ
実験方法5
赤い導線を炭素棒につなぎ,缶の中の食塩水に浸す
<注意>炭素棒は缶に触れないようにする
<アドバイス>炭素棒をなるべく奥まで入れ,炭素棒が飽和食塩水となるべく触れるようにする
実験の解説
缶詰の缶は金属からできています。実験方法1で,紙やすりで缶をみがくことで,金属から電子が出やすくなります。この電池では,缶の縁の金属から電子が出て,この電子が,缶の縁→導線→電子オルゴール→導線→炭素棒と流れます。食塩を水に溶かした食塩水は電解液であり,イオンが動くので,全体として電気が流れます。このため電子オルゴールから,音楽を聴くことができるのです。
化学だいすきクラブニュースレター第43号(2019年12月1日発行)より編集/転載