元素ファミリー 元素と濃度
濃度の違いから,2族の元素であるカルシウム,マグネシウム,ラジウムなどを見てみましょう。
%(パーセント)
100分の1
カルシウムCaは,乳製品,小魚,海藻などに多く含まれています。カルシウムは体内で合成できないので, 食べ物から取り入れる必要があります。体重の1 %程度(成人で1 kgくらい)がカルシウムでできています。
‰(パーミル)
1000分の1
海水中の塩分の量は,海水1 kg(1000 g)中に溶けている物質の質量(g)の割合をパーミル‰で表すことが多い。カルシウムは,海水中に 0.4 ‰程度(0.4 g/kg)含まれています。
ppm(ピーピーエム)
100万分の1 ※「parts per million」の略
硬度とは,水の中に含まれるカルシウムとマグネシウムMgの合計含有量の目安です。この目安となる値が大きい水を硬水,少ないものを軟水と言います。硬水や軟水の硬度の計算方法や分類も国ごとに違いがありますが,日本では炭酸カルシウムCaCO3の量 (mg/L=ppm) に換算した数値で表され,軟水60 mg/L (60 ppm) 以下, 硬水120~180 mg/L (120~180 ppm),180 mg/L (180 ppm) 以上は超硬水となっています。
ppb(ピーピービー)
10億分の1 ※「parts per billion」の略
1898年6月, キュリー夫妻はウランUの300倍も強い放射能を持つ元素の分離に成功し,妻の祖国ポーランドの名にちなんでポロニウムPoと命名しました。また,1898年12月,ウランの100万倍も強い放射能を持つ元素を発見し,ラジウムRaと名付けました。ポロニウムは, ウラン鉱石(ピッチブレンド)1トンあたり0.1 mg(0.1 ppb)以下,ラジウムは約200 mg(200 ppb)存在しています。
化学だいすきクラブニュースレター第45号(2020年7月1日発行)より編集/転載