![じっけんとよみもの](/image/fig_h2_learning.png)
キッズサイエンス: スプーンの音を楽しもう!
金属製のスプーンどうしをぶつけてみると,“カチ”と金属音が聞こえます。このスプーンに糸を結んで,響きのいい音を聞いてみよう!
実験は必ず大人と一緒に行ってください。
準備するもの
![<ruby>準備<rt>じゅんび</rt></ruby>するもの: <ruby>金属<rt>きんぞく</rt></ruby><ruby>製<rt>せい</rt></ruby>のスプーン(<ruby>大<rt>だい</rt></ruby>)2<ruby>本<rt>ほん</rt></ruby>,<ruby>糸<rt>いと</rt></ruby>,はさみ](/media/2021/fig_nl48_kids-p.png)
- 金属製のスプーン(大)2本
- 糸
- はさみ
実験方法1
![<ruby>実験<rt>じっけん</rt></ruby><ruby>方法<rt>ほうほう</rt></ruby>1: 30 cmくらいに<ruby>切<rt>き</rt></ruby>った<ruby>糸<rt>いと</rt></ruby>の<ruby>端<rt>はし</rt></ruby>を,スプーンに<ruby>結<rt>むす</rt></ruby>ぶ](/media/2021/fig_nl48_kids-1.png)
30 cmくらいに切った糸の端を,スプーンに結ぶ
実験方法2
![<ruby>実験<rt>じっけん</rt></ruby><ruby>方法<rt>ほうほう</rt></ruby>2: もう<ruby>一方<rt>いっぽう</rt></ruby>の<ruby>糸<rt>いと</rt></ruby>の<ruby>端<rt>はし</rt></ruby>を<ruby>輪<rt>わ</rt></ruby>にして<ruby>結<rt>むす</rt></ruby>ぶ](/media/2021/fig_nl48_kids-2.png)
もう一方の糸の端を輪にして結ぶ
実験方法3
![<ruby>実験<rt>じっけん</rt></ruby><ruby>方法<rt>ほうほう</rt></ruby>3: <ruby>輪<rt>わ</rt></ruby>にした<ruby>方<rt>ほう</rt></ruby>の<ruby>糸<rt>いと</rt></ruby>の<ruby>端<rt>はし</rt></ruby>を<ruby>手<rt>て</rt></ruby>に<ruby>持<rt>も</rt></ruby>ち,スプーンをぶら<ruby>下<rt>さ</rt></ruby>げる ぶら<ruby>下<rt>さ</rt></ruby>がったスプーンを,もう1<ruby>本<rt>ぽん</rt></ruby>のスプーンでたたく](/media/2021/fig_nl48_kids-3.png)
輪にした方の糸の端を手に持ち,スプーンをぶら下げる
ぶら下がったスプーンを,もう1本のスプーンでたたく
実験方法4
![<ruby>実験<rt>じっけん</rt></ruby><ruby>方法<rt>ほうほう</rt></ruby>4: <ruby>次<rt>つぎ</rt></ruby>に<ruby>糸<rt>いと</rt></ruby>の<ruby>輪<rt>わ</rt></ruby>に<ruby>指<rt>ゆび</rt></ruby>を<ruby>入<rt>い</rt></ruby>れて,その<ruby>指<rt>ゆび</rt></ruby>を<ruby>耳<rt>みみ</rt></ruby>に<ruby>軽<rt>かる</rt></ruby>く<ruby>入<rt>い</rt></ruby>れ,スプーンをぶら<ruby>下<rt>さ</rt></ruby>げる ぶら<ruby>下<rt>さ</rt></ruby>がったスプーンを,もう1<ruby>本<rt>ぽん</rt></ruby>のスプーンでたたく](/media/2021/fig_nl48_kids-4.png)
次に糸の輪に指を入れて,その指を耳に軽く入れ,スプーンをぶら下げる
ぶら下がったスプーンを,もう1本のスプーンでたたく
実験の解説
音は,物や空気が震え,この震えが私たちの耳に届くことによって伝わります。この震えを振動といいます。
金属製の2本のスプーンを手に持ってぶつけると,“カチ”という少し鈍い金属音が聞こえます。このとき,スプーンを手に持っているので,スプーンの振動が抑えられて,少し鈍い音が聞こえます。スプーンに糸を結んで,実験方法3のように,もう1本のスプーンでたたくと,“キ〜ン”と響きのいい音が聞こえます。これは,糸を結んだスプーンが振動し,この振動が空気を振動させるので,音が耳に届き,響いた音が聞こえるのです。
次に実験方法4のようにして,もう1本のスプーンでたたくと,さらに響きのいい音が聞こえます。これは指を耳に入れることによって,スプーンの振動が糸へ伝わり,さらにその指導が耳周辺の骨に伝わるからです。骨は振動を伝えやすいために,さらに響きの良い音が聞こえたのです。これを骨伝導といいます。この現象は,音を聞き取りやすくするイヤホンなどに利用されています。
化学だいすきクラブニュースレター第48号(2021年7月1日発行)より編集/転載