キッズサイエンス: ゼリーをとかすものは? 生パイナップルの中の酵素の働きを見よう!
ゼリーは,ゼラチンを湯にとかし,冷やしてできたものです。このゼリーの上に,パイナップルをのせて観察してみよう。
実験は必ず大人と一緒に行ってください。
準備するもの
- 粉ゼラチン
- 生のパイナップル
- キッチンスケール
- 計量カップ
- 耐熱性のゴムベラ
- 耐熱性の透明な容器
- まな板
- 包丁
- 鍋
- 湯(90 ℃くらいのポットの湯)
実験方法1
粉ゼラチンを湯にとかす
粉ゼラチン5.0 gを湯250 mLに加え,よくかき混ぜ,ゼラチンを全てとかす
<アドバイス>ゼラチンと湯の量や,ゼラチンのとかし方は,説明書も参照してください
実験方法2
透明な容器に入れてから冷蔵庫で冷ます
実験方法3
生のパイナップルを切り,ゼリーの上にのせる
実験方法4
1時間ごとにじっくり観察し,ゼリーがとけていく様子を観察する
実験の解説
ゼラチンは,動物の骨や皮に含まれているコラーゲンからできています。そして,コラーゲンは,アミノ酸がたくさんつながったタンパク質です。ゼリーは,ゼラチンが水を含みながらかたまったものです。パイナップルにはタンパク質分解酵素が含まれていて,タンパク質であるゼリーの上に置くと,ゼリーを分解してとかしていきます。一方,海藻からできている寒天は,タンパク質を含みません。ですからタンパク質分解酵素ではとけません。
缶詰のパイナップルは一度加熱されています。この実験を参考にして缶詰のパイナップルをゼリーの上にのせて,どうなるか見てみよう。またパイナップルのほかにパパイヤやキウイの中にもこの酵素が含まれています。ゼリーがどんなフルーツでとかせるか試してみてください。
化学だいすきクラブニュースレター第49号(2021年12月1日発行)より編集/転載