キッズサイエンス: 桜の枝で布を桜色に染めてみよう!
桜の枝を集めて,布を染めてみよう!実験は必ず大人と一緒に行ってください。
準備するもの
- 2〜3 cmに切った桜の小枝 30 g(枝の中が黄緑色の生木の状態のものがベスト)
- 鍋
- はかり
- 計量カップ
- 加熱器具
- コーヒーフィルター
- コーヒードリッパー
- 割り箸
- ボウル
- おたま
- 染色したい木綿の布(10 cm×10 cm)
実験方法1
鍋に桜の小枝30 gと水500 mLを入れて加熱する。沸騰したら,中火にして5分くらい加熱し,その後,湯を捨てる
実験方法2
再び,鍋に水500 mLを入れて中火で加熱する
実験方法3
鍋の湯をろ過する
<注意>火傷に注意する
実験方法4
染色液を作り,布を5分以上浸す
実験方法5
布が染色されたら,割り箸で取り出して流水ですすぎ,乾かす
実験の解説
ここでは,桜染めによって布を桜色に染めました。桜色というと,桜の花びらを使って染めると思いがちですが,桜染めでは枝を使います。枝から桜色の色素が得られるのです。
桜の枝から色素成分を抽出し,さらに空気に触れさせることによって,染色液の赤みが増してきます。特に,1月〜4月頃の花の咲く前の生枝を用いると赤色成分が多く,きれいな桜色に染まります。市販の桜チップや乾燥した枝でも同様に染色できますが,橙色成分が多くなってしまい桜色とは異なった色に染まってしまいます。生枝が手に入らない場合は花屋で購入し桜の花を鑑賞後,枝を用いて染色してみてください。
桜にはたくさんの種類があり,時期,種類によっても染まり方は異なります。桜の種類,染色液に浸す時間,染色液の温度などを変えていろいろと実験してみてください。
化学だいすきクラブニュースレター第53号(2023年4月1日発行)より編集/転載