君も化学者! 酸素を液体にすると⋯
実験は必ず理科の先生と一緒に行ってください。
実験するときは,保護めがね,冷凍庫用皮手袋を着用してください。
換気のいい部屋で実験してください。
準備するもの
- 酸素(実験用気体,缶入り)
- 輪ゴム
- ポリ袋(30 cm×40 cmくらい)
- 試験管
- 試験管ばさみ
- 液体窒素
- デュワー瓶(円筒型)
- ネオジム磁石
- 冷凍庫用皮手袋
実験方法1
液体窒素を,デュワー瓶に8割くらい入れる
実験方法2
空気を抜いたポリ袋を,輪ゴムで,試験管の口に取り付ける
実験方法3
ポリ袋に酸素を入れる
実験方法4
試験管を液体窒素で冷やす
実験方法5
ネオジム磁石を液体酸素に近づける
<注意>実験後の液体窒素,液体酸素は,安全で換気のいい場所に放置して無くなるまで待つこと
実験の解説
窒素の沸点は-196℃で,液体窒素はとても冷たいので,直接,手で触れてはいけません。液体窒素を扱う際は,冷凍庫用皮手袋などを着用してください。液体窒素を入れたデュワー瓶は,壁が二重になっていて,二重の壁の内部は真空になっています。このため,デュワー瓶は断熱性に優れていて,冷たい液体窒素を入れる容器として用いられます。
実験方法1で液体窒素をデュワー瓶に入れた時,気体がボコボコと発生します。これは,温度が低い液体窒素からみるとデュワー瓶は高温なので,液体窒素が沸騰したからです。デュワー瓶が十分に冷えると,沸騰がおさまります。
酸素は空気中に約20%含まれている気体で,酸素の沸点は窒素よりも高い-183℃です。このため,酸素を液体窒素で冷やすと,酸素は液体になります。この実験から液体酸素は薄い青色で,磁石に引き付けられることがわかります。液体窒素の取り扱いに注意しながら,実験をしてみてください。
化学だいすきクラブニュースレター第53号(2023年4月1日発行)より編集/転載