
キッズサイエンス: キュウリロケット
野菜のキュウリと消毒用オキシドールで作るロケットです。
実験は必ず大人と一緒に行ってください。
実験するときは,保護めがねを着用してください。
準備するもの

- お菓子のラムネのプラスチック製の容器,またはフィルムケース(*指定された容器以外は使わないこと)
- 両面テープ(または,例えば「ひっつき虫」(商品名)など)
- キュウリ(半分)
- おろし器
- オキシドール
- スポイト(目盛り付き)
- プラスチックのコップ
- 洗面器
- キッチンペーパー
- 新聞紙
実験方法1

キュウリ(半分)をおろし器ですりおろし,これを容器の高さ半分くらいまで入れる
このとき,すりおろした時に出た液体も入れる
実験方法2

オキシドールをコップの下から2 cmくらいまで入れる
実験方法3

容器の底に両面テープを貼る
<アドバイス>容器の底が濡れていたら,キッチンペーパーで拭いてから両面テープを貼る
実験方法4

実験方法2のオキシドールをスポイトで容器に5 mL加えたらすぐに容器に蓋をし,素早く2,3回容器を振る
容器を振ったらすぐに,容器を洗面器内で立てて固定する
<アドバイス>洗面器内で立てるのは,野菜が飛び散って周りを汚すのを防ぐため
<注意>固定しないと容器が倒れるので,両面テープでしっかりと貼り付けること
実験方法5

20 〜 50秒待つと,容器の蓋が勢いよく飛ぶ
<注意>容器の蓋が勢いよく飛ぶので照明器具の下では行わないこと
また,容器の上に顔などを出さないこと
キュウリが飛び散ることがあるので,容器から離れて待つこと
また,飛び散ったときは,後始末をしっかりと行うこと
実験の解説
キュウリにはカタラーゼという酵素が含まれています。この酵素はオキシドールに含まれている過酸化水素を水と酸素に分解する反応の触媒として働きます。実験方法1でキュウリをすりおろしたら,なるべく早く実験を行なってください。酵素は空気と触れると少しずつ壊れてしまうからです。すりおろしてから時間がたちすぎると反応しなくなってしまうので注意してください。
実験方法4でキュウリとオキシドールを混ぜたあと,ブクブクと発生しているのは酸素です。この酸素が容器いっぱいに発生するので,蓋が勢いよく飛ぶのです。
キュウリ以外に,ダイコンやニンジンなどの野菜にもカタラーゼが含まれているので,キュウリと同じ要領で実験してみるとおもしろいですね。
化学だいすきクラブニュースレター第57号(2024年7月1日発行)より編集/転載