
君も化学者! 水をつかんでみよう!
実験は必ず理科の先生と一緒に行ってください。
実験するときは,保護めがね着用してください。
準備するもの
- アルギン酸ナトリウム
- 乳酸カルシウム
- 食用色素
- 電子天秤
- 薬包紙
- ペットボトル(500 mL)
- ボウル2個
- 計量スプーン大(プラスチックで半球のものがよい)
- ゴムべら
- 網杓子
- 軍手
実験方法1

アルギン酸ナトリウムと食用色素を湯に溶かし,アルギン酸ナトリウム水溶液をつくる。
<注意>ペットボトルが熱いときは軍手をすること。
実験方法2

乳酸カルシウム水溶液をつくる。
実験方法3

実験方法1のアルギン酸ナトリウム水溶液を計量スプーンにとる。
実験方法2の乳酸カルシウム水溶液にスプーンの底をつけ,その後,スプーンを傾けて,ゆっくりと流し込む。
実験方法4

ゴムべらで,アルギン酸ナトリウムのかたまりに触れないようにそっと3〜5分かき混ぜる。
実験方法5

かたまりを壊さないように,網杓子でそっと取り出し,水の入っているボウルに入れる。1〜2分ほどしたら,触ってみよう。
<注意1>実験後の廃液は,先生の指示にしたがって適切に処理すること。
<注意2>実験後は手を洗うこと。
実験の解説
アルギン酸は,海藻に含まれている食物繊維の一つです。海藻からアルギン酸を抽出し中和するとアルギン酸ナトリウムができます。実験方法3のように,アルギン酸ナトリウム水溶液を計量スプーンを使って乳酸カルシウム水溶液に流し込むと,二つの水溶液の間に,水に溶けにくいアルギン酸カルシウムの膜ができます。この実験では,この水に溶けにくいアルギン酸カルシウムの膜に囲まれた水溶液をつかんでいるのです。
化学だいすきクラブニュースレター第59号(2025年4月1日発行)より編集/転載