
元素ファミリー ガラスにふくまれる元素
私たちの周りには,たくさんのガラス製品があります。そんなガラスに違いはあるのでしょうか。
ガラス
ガラス(硝子)は,ケイ素Siと酸素Oを主成分とした透明で硬い物質です。
ソーダ石灰ガラス
写真1 ガラス板(株式会社安中特殊硝子製作所)一般的なガラスは,ケイ砂(二酸化ケイ素SiO2),炭酸ナトリウムNa2CO3,そして炭酸カルシウムCaCO3を混ぜて融かすことでできます。ガラス(写真1)の切り口は少し緑色です。融点が低く加工しやすいので,食器,ビン,窓など幅広く使われています。
ホウケイ酸ガラス
写真2 理化学器具(小泉硝子製作所)ホウ素Bをふくむガラスは硬く耐熱性のガラスです。このため,理化学器具(写真2)や台所用品などに使われています。
石英ガラス
写真3 水晶
写真4 光ファイバーを使った顕微鏡用の照明器具(赤矢印の部分が光ファイバー)石英は二酸化ケイ素が結晶となった鉱物ですが,その中でもとくに美しい結晶を水晶(写真3)といいます。石英ガラスは二酸化ケイ素の純度が高いガラスです。耐熱性や透明性などに優れており,理化学機器や,インターネット回線の光ファイバー(写真4)などに使われています。
色のついたガラス
写真5(左) ワインボトル(サントリー株式会社) 写真6(右) コバルトをふくむガラス(源河源吉琉球ガラス工房)ガラスにいろいろな金属を加えることで発色することが知られています。鉄Feを含むと緑色となり光を遮断するワインボトル(写真5)に使われ,コバルトCoをふくむと青色のガラス(写真6)となります。
化学だいすきクラブニュースレター第60号(2025年7月1日発行)より編集/転載




