化学だいすきクラブ

家庭でトライ!! 化学カイロを作ろう!

鉄が酸素と反応するときに熱が発生します。これを利用して化学カイロを作ってみましょう。

この記事を書いた人: 兵藤友紀
芝中学校・高等学校

準備するもの

準備するもの: 鉄粉 *1,活性炭 *2,食塩水 *3,封筒,コップ,キッチンペーパー,セロハンテープ,はさみ,チャックつきポリ袋(14 cm×10 cm程度のもの),計量スプーン(または質量をはかれるもの)
  • 鉄粉 *1
  • 活性炭 *2
  • 食塩水 *3
  • 封筒
  • コップ
  • キッチンペーパー
  • セロハンテープ
  • はさみ
  • チャックつきポリ袋(14 cm×10 cm程度のもの)
  • 計量スプーン(または質量をはかれるもの)

*1 鉄粉は理科教材を扱っている大型のホームセンターなどで購入することができる。様々な粒子サイズがあるが,200〜300メッシュ程度のものが良い。

*2 活性炭は消臭用や浄水用としてホームセンターなどで扱っている。粉末状のものよりも顆粒状のものが適している。また,園芸洋品店で販売されているバーミキュライトでも代用できる。

*3 水100 mLに食塩10 g(小さじ2杯)程度を加えると良い。

実験操作1

実験操作1: 封筒の下から3分の1くらいのところをはさみで切る。また,食塩水をコップに準備しておく。

封筒の下から3分の1くらいのところをはさみで切る。また,食塩水をコップに準備しておく。

実験操作2

実験操作2: 鉄粉20 g(小さじ2杯),活性炭2 g(小さじ1杯)程度をとり,封筒に入れる。

鉄粉20 g(小さじ2杯),活性炭2 g(小さじ1杯)程度をとり,封筒に入れる。

実験操作3

実験操作3: 半分の大きさに切ったキッチンペーパーを封筒に入る大きさに折りたたみ,食塩水に浸す。キッチンペーパーを食塩水がたれない程度に軽くしぼり,封筒に入れる。

半分の大きさに切ったキッチンペーパーを封筒に入る大きさに折りたたみ,食塩水に浸す。キッチンペーパーを食塩水がたれない程度に軽くしぼり,封筒に入れる。

実験操作4

実験操作4: 封筒の口を折りたたんで,セロハンテープでとめる。

封筒の口を折りたたんで,セロハンテープでとめる。

実験操作5

実験操作5: チャックつきポリ袋に入れて口を閉じ,発熱が確認できるまで軽く振リ続ける。ときどき振るのをやめ,チャックを開けて空気を入れかえると良い。 注意:条件によっては手で持てない温度まで上がることがあリます。やけどに注意してください。また,実験後のカイロは,発熱しなくなり十分に冷えたことを確認してから,各自治体の定める分別方法にしたがって廃棄してください。

チャックつきポリ袋に入れて口を閉じ,発熱が確認できるまで軽く振リ続ける。ときどき振るのをやめ,チャックを開けて空気を入れかえると良い。

注意:条件によっては手で持てない温度まで上がることがあリます。やけどに注意してください。また,実験後のカイロは,発熱しなくなり十分に冷えたことを確認してから,各自治体の定める分別方法にしたがって廃棄してください。

解説

解説: 鉄が酸素と反応することを酸化といい,このときに発生する熱を利用したものが化学カイロです。粉末状の鉄を用いているのは、表面積が大きいため反応が速く,発熱を確認しやすいためです。食塩水には酸化を進みやすくするはたらきがあります。また活性炭には空気をたくわえる役割があリます。活性炭を加えなくても発熱しますので,違いを観察してみるのも良いでしょう。 1分間程度振り続ければ温かくなり,条件によりますが,1時間くらいは持続します。振り続けても発熱しなくなり,十分に冷えたら,封筒の中身を紙の上に出してみましょう。黒色(写真左)だった鉄粉が褐色(写真右)に変化していることが確認できます。 現在広く一般に市販されている化学カイロは,1970年代に世界で初めて日本のメーカーによって製品化されたものです。

鉄が酸素と反応することを酸化といい,このときに発生する熱を利用したものが化学カイロです。粉末状の鉄を用いているのは、表面積が大きいため反応が速く,発熱を確認しやすいためです。食塩水には酸化を進みやすくするはたらきがあります。また活性炭には空気をたくわえる役割があリます。活性炭を加えなくても発熱しますので,違いを観察してみるのも良いでしょう。

1分間程度振り続ければ温かくなり,条件によりますが,1時間くらいは持続します。振り続けても発熱しなくなり,十分に冷えたら,封筒の中身を紙の上に出してみましょう。黒色(写真左)だった鉄粉が褐色(写真右)に変化していることが確認できます。

現在広く一般に市販されている化学カイロは,1970年代に世界で初めて日本のメーカーによって製品化されたものです。

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化学だいすきクラブニュースレター第29号(2015年2月20日発行)より編集/転載

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